臨床工学技士の業務内容と向いている人の特徴

臨床工学技士とは、診療放射線技師や臨床検査技師、理学療法士などと並ぶメディカルスタッフ(医療技術者)の職種の1つです。さまざまな医療機器の中の、血液浄化装置や人工呼吸器などといった生命維持管理装置を医師の指示により操作したり、メンテナンスを行うのが主な役割です。

臨床工学技士は、1987年に制定、1988年に施行された臨床工学技士法に基づく国家資格です。それまでは、医師や看護師が生命維持管理装置の操作を行っていましたが、医療の進歩による医療機器の高度化に伴い、高い専門知識を持ったスタッフの需要が高まったことから、この臨床工学技士という専門職ができました。

臨床工学技士の業務は病院によって異なりますが、呼吸治療業務や人工心肺業務、血液浄化業務、ペースメーカー/ICD業務などが挙げられます。病院以外には、医療機器メーカー、研究機関などでも需要が高く、まだ資格取得者が少ないこともあり、将来性のある職種だといえるでしょう。

臨床工学技士にはどのような人が向いているのかというと、3つの特徴があります。それは「機械に関心がある」「コミュニケーションスキルが高い」「責任感が強い」というものです。
医療機器の構造は特殊であり、最新機器が導入されればすぐに操作方法を覚えなければなりません。また、医師や看護師、他のメディカルスタッフと連携して業務を行うため、コミュニケーションスキルも必須です。そして、生命に関わる業務なので、責任感を持って取り組むことが必要となります。